日本航空株式会社(以下、JAL)では、海外向けグローバルサイトのコンテンツを運営・管理するCMSとしてHeartCore CMSを利用されています。 HeartCore CMSを導入した経緯と効果について、サイトの企画、運営、管理を担当している、日本航空株式会社 Web販売部 Web・コールセンター企画グループ 秋野博子氏、株式会社JALブランドコミュニケーション WEBコンテンツ部 企画第3グループ リードウェブディレクター 大谷泰裕氏、ウェブディレクター 古井浩一氏に、詳しくお話を伺いました。(*企業サイトは一部で使用)
左から:大谷様、秋野様、古井様
「旅と暮らしのバリューウェブ」という考え方をベースに、航空券やツアーを購入するときだけでなく、毎日のようにアクセスしていただけるよう、暮らしの中でも価値のあるWebサイトを目指して、企画・運営に取り組んでいます。また近年では、WebサイトだけでなくFacebookをはじめとしたSNSなどにも注力しています。
具体的には、航空券、ツアーの予約・購入をはじめ、運賃案内、運航状況、国内・海外のホテルやレンタカーなど「旅」をサポートする情報発信や、JALマイレージバンク会員のみなさまへのお得な情報のご案内などを積極的に行っています。
また、海外のお客さまにもJALブランドの認知力を向上させ、JALをご利用いただき日本に来ていただきたいという思いを持って、サイトを運営しています。
Webサイトの運営体制に関しては、ブランド管理の観点から、全世界のサイトデザイン、ベースとなるコンテンツは翻訳も含め日本で一元的に制作・管理していますが、各国のニュース、運賃情報などは現地のWeb担当者がコンテンツの作成・掲載をできるようにしています。
現在26か国で日本語、英語に加え、その他10言語で情報を発信しており、合計60サイトを運営しています。たとえばフランス向けのサイト(www.fr.jal.com)であればフランス語、英語、日本語のページを閲覧者が選んで表示できるようにしており、コンテンツは動的に配信されるようになっています。
ー France向けのフランス語、英語、日本語のページ ー
「各国の担当者がスムースに操作できるよう、
メニューや管理画面も多言語対応できる
CMSが必要でした」(秋野氏)
全体的な運営体制は変わっていませんが、以前は、CMSを使って掲載の日時指定や一部のコンテンツの管理などは行っていたものの、基本的にローカルで静的なコンテンツを作ってFTPでWebサーバにアップロードするという手作業でサイトを更新していました。
以前利用していたCMSを導入してから時間が経過していたこともあり、CMSをリプレースすることで新しい技術をキャッチアップし、サイト運用管理業務の効率化と迅速化を図りたいと考えました。
CMSとしての「基本的な機能や使い勝手」はもちろんですが、「機能とコスト、将来性のバランス」や「多言語対応」といった項目を要件として選定を行いました。詳細は次の通りです。
【選定要件1】基本的な機能や使い勝手
Webコンテンツに精通した特定の担当者だけが使用するのではなく、さまざまな担当者がコンテンツの制作には関わりますので、使い勝手が良く、コンテンツの承認フローなどの運用も容易なCMSを採用したいと考えました。
【選定要件2】機能とコスト、将来性のバランス
やみくもに大規模で高機能なCMSを導入しても、使いこなせなければ無駄な投資となってしまいます。また、コストが低くても機能面が弱ければ困るので、機能とコスト、そして長期的に利用できるかどうかという将来性のバランスを見極める必要がありました。
【選定要件3】多言語対応
多言語でコンテンツを表示できるだけでなく、各国のサイト運営者が現地語でスムースに操作できるようメニューや管理画面も多言語対応できるものが必要でした。関連してマルチドメインへの対応も必須でした。
数社の製品を比較検討してHeartCore CMSの導入を決めました。HeartCore CMSは導入要件を満たしていただけでなく、国内外における導入実績が豊富で継続的に機能強化も図られており、サポート体制もしっかりしていることから、将来的にも安心して使い続けることができると判断しました。
さらにSEO対策に関して、サイトマップXMLを生成する機能を搭載していることなどから、SEO対策がさらに効果的になり検索エンジンの上位に表示されるようになる可能性が高いという点、さらにはLPOの機能を搭載しているというところも評価ポイントとなりました。
当社のサイト管理、運用にどうしても欠かせない機能などのカスタマイズを依頼しました。
通常のパッケージソフトだとそのような対応が難しいケースもあると思いますが、HeartCore CMSに関してはハートコア社が柔軟に対応してくれたので助かりました。
「継続的に機能強化が図られ、サポート体制もしっかりしていることから、安心して使い続けることができると判断しました」(古井氏)
「作成したコンテンツの表示先をドメイン
単位で管理できるようになりました」
(大谷氏)
コンテンツの作成から公開、運用までを一元的に管理できるようになっただけでなく、これまでファイル単位で管理してきたコンテンツをパーツ単位で管理できるようになったことで、サイト運営業務全体が大幅に効率化されました。
また、作成したコンテンツの表示先をドメイン単位で管理できるので、日時や時差に合わせて表示のタイミングを変えたり、国別にコンテンツの内容を調整したりといった作業が容易にできるようになりました。
たとえば、これまではコンテンツの文章を修正したり、バナーなどを差し替える際は、そのHTMLファイルを修正してアップロードしなければなりませんでした。
しかし、HeartCore CMSの場合は修正する箇所しか変更できないようにできるので、誤ってほかの部分を修正してしまいレイアウトが崩れてしまうようなことはなくなり、修正前と修正後のファイルを日本と現地で2重に管理するようなこともなくなりました。作業を社外に依頼する場合にも、必要な箇所のみに修正可能箇所を制限できるのも便利です。
国やコンテンツ、キーワードによって差異はありますが、以前に比べて検索エンジンの上位に表示される確率は高まりました。中国などでは特に効果が大きいと実感しています。
国内のみならず世界的に見てもスマートフォンが急速に普及しています。デバイスを問わず、コンテンツが確実に表示されるようにしていきたいと考えています。今後もお客さまの利便性向上とサービス強化を目指し、常に進化してまいります。
また、HeartCore CMSのバージョンアップもハートコア社の担当者と相談しながら進めて行ければと考えています。
今後も、手厚いサポートを期待するとともに、情報提供や戦略的な提案などにも期待しています。
* 取材日時 2013年4月
* 記載の担当部署は、取材時の組織名です。
公式ホームページと社内ポータルサイトの運営、およびコンテンツ掲載の効率化を図る目的で「HeartCore CMS」を導入しました。
HeartCore CMSを導入して、製品情報ページ更新の“運用工数が80%削減”されました。製品情報の整合性を取るために「データベース」を備え、動的にページを表示できるCMSが必須でした。
『社内のWeb担当者は約100名。静的CMSからのリプレイスで、鉄道会社として必要な情報をリアルタイムで表示できるようになりました。』
買い替えやリフォームといった入居者向け情報のみならず、フロント業務、理事会の運営も含め、属性毎に異なる情報を出し分けるプラットフォームが必要でした。